SNSで首浮き輪(首掛け式乳幼児用浮き輪)を着けた乳幼児が浴槽に浮かんでいる投稿、見たことありませんか？
気持ちよさそうに首だけで浮かんでいる赤ちゃんは、見た目の「映え」もばっちりですし、おとなしくしているうちにママが髪や体を洗える、という子育て便利グッズとして紹介されていることがあります。

首浮き輪は乳幼児が水に親しみ運動することなどを目的として販売されている製品です。
一方で、本来の目的とは別に、入浴時に子どもを浮かせて保護者の洗髪や他の子どものお世話ができる「便利グッズ」として利用されることがありますが、首浮き輪を入浴用便利グッズとして使うのは危険ですので絶対に辞めてください。

消費者庁は、首浮き輪使用中の事故が複数発生していることから平成24年と26年に注意喚起を実施しましたが、その後も医療機関等から事故情報が寄せられており、平成29年と令和2年には死亡事故も発生しました。
これは首浮き輪に限らず、腰につけるタイプの浮き輪も同様で、令和4年と比較的最近の事故が報告されています。
日本小児科医会は「入浴時に浴槽で浮き輪は使わないように」と注意喚起しています。

首浮き輪を「乳幼児が水に親しみ運動する」という本来の用途で使用する場合も、取扱説明書の注意表示をよく読み、空気漏れはないか、正しく装着できているかなど、毎回必ず確認してください。
苦しそうだからと空気を抜き気味にしたり、ベルトを固定しない場合には、口元が水面下になったり、頭が抜け落ちて水中に沈むおそれがあります。
また、首の圧迫による窒息や血流低下への注意も必要です。個人差や成長により、首周りに必要なゆとりが確保できない場合は使わないようにしましょう。

溺水は、命が助かってもその後入院が必要になることがあります。
SNS等で話題になる子育て便利グッズ情報は、子どもにとって本当に安全か、消費者庁の「子どもの事故防止」ページなど信頼できる情報を確認することをオススメします。

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