「自分が小学生の時、やんちゃだったのは保育園出身の子だった」「しつけや教育のためにもママは早く仕事をやめなさい」など、0歳児を保育園に預けてママが働くことに否定的な考えを持つ人は少なくありません。
子どもが小さい頃からママが働いていると子どもの問題行動が増える、というのは本当でしょうか？

1999年、National Longitudinal Survey of Youth(NLSY)というアメリカの研究グループが、乳児期の母親の早期就労復帰が子どもの問題行動の発達に影響するかを調査しました。1万2600人の女性たちから生まれた2095人の子どもを12歳まで追跡し、子どもに問題行動が出たかどうかを測定した結果、母親の早期就労と問題行動はリンクしていないことがわかりました。
また日本においても、子どもが胎内にいる時から生後 15 年までの追跡調査を行い、3 歳以前の母親の就労復帰が14歳までの子どもの発達に影響しているかどうかを検証した結果、3 歳以前の母親の就労と子どもの問題行動や抑うつ傾向に関連がないことがわかりました。（Sugawara Masumi(2005)”Maternal employment and child development in japan: the Twelve-Year Longitudinal Study”）

「赤ちゃんの頃からママが働いていると子どもの問題行動が多くなる」に、根拠はありません。

「赤ちゃんとずっと一緒にいたほうが笑顔でいられる」というママもいらっしゃいますし、「保育園に預けて仕事をすることで、気持ちが切り替わって赤ちゃんに優しく接することができた」というママもいらっしゃいます。
大事なことは「ママが赤ちゃんに優しく接すること」。そのために、何が必要なのかは人それぞれです。ママとパパ、家族で考えることが大切ですね。

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