「眠れない」「元気が出ない」「イライラする」「悲しくもないのに涙が出る」など、出産後に自分が自分でなくなったような不安定な気分になる女性は少なくありません。
「ママがイライラしていて面倒くさいな」というパパの気配を感じ、さらに気分が落ちることもあります。

実はこの不安定な気分には理由があります。
妊娠中の女性は胎盤から「エストロゲン」という女性ホルモンが「妊娠前の数百倍」ともいわれるほど大量に分泌され、母親になるための準備がはじまります。
しかし、エストロゲンは出産すると同時に急激に分泌量が下がり、母乳をつくるのに欠かせないホルモン「プロラクチン」や「オキシトシン」が授乳や搾乳によって一気に高まります。

産後の女性ホルモンは、まるでジェットコースターのように急激に増えたり減ったりするのです。こうした急激な変動により、気分が不安定になるのが産後の気分障害「マタニティブルーズ」なのです。
マタニティブルーズは産後の女性の約３割が経験するといわれています。

こうした状態は、出産から２週間ほどで徐々に元の状態に戻っていき、ホルモンも安定します。
気分が不安定な状態は永遠に続くわけではありません。
パパも「ママがイライラしているけれど、ホルモンのせいかな」と一呼吸置くといいですね。

※産後ケアリスト1級の川村美星さんが執筆した「パパになる前に知っておくべき11のこと」（幻冬舎）には、産前産後の女性のからだの変化について、リアルにわかりやすく説明しています。ぜひチェックしてみてください！

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